揺れる

イタイです。

最近乗り物酔いが尋常ではなく。
車酔いは昔から良くあることで、例えばタクシーに乗ったらまず最近常設されている広告のモニターの画面をオフにし、窓を少し開けて無心でただ到着を待つ、ということが習慣です。

ただ、尋常じゃないというのは、車ならまだしも新幹線に乗っていても酔ってしまうという。
いったいいつからこんなにも脆弱な三半規管に成り果てたのかと、自分のからだにがっかりしてしまいます。

揺れるのは嫌いです。

KOZABURO。

KOZABUROというブランドは、クラシックとストリート、東洋と西洋、モードとカジュアル、現代と過去...主に音楽というサブカルチャーに影響を色濃く受け、タイムレスなワードローブの再解釈という核を持ちながら、様々な要素の狭間を、それは単純な足し算ではないのだが、洋服として表現する。

個人的にそのKOZABUROというブランドの微妙なミックス感覚を最も表しているアイテムが、この"羽織り"である気がする。

KOZABURO
Oriental Work Jacket -Green Rust Dyed Madras-

KOZABUROのジャケット、ブルゾン類の多くを僕は"羽織り"と表現したくなる。もっと言えば、"HAORI"。

"羽織り"という言葉は「放り着る」という言葉が転じて別の漢字を当てられたようだが、直線的な英語のその呼び名で呼ぶよりも、その通り背中の方に回しながらガサッと空気をたっぷりと孕んで袖を通すような、そういう服であるように思える。

"HAORI"というのは、オリンピックの開催都市が東京に決定した時の、あの白髪のおじ様のカタコトの"TOKYO"と遠からずなニュアンス。

日本的なもの、東洋的なものを作った際のカタコト感。それでいて、日本で生まれ東京で育った公三郎氏の確かな日本的な感覚。
海外から見た日本像よりもっとリアルで、それでいてどこか神秘的な揺らぎがこのアイテムには特にあるように覚える。

第二ボタンまで開けて襟を立ててブーツカットのジーンズと合わせる...一番上まで留めて裾に絞りの入ったパンツを履く...ラルフローレンのようでいて、東洋的で...

揺れる。

KOZABURO
Oriental Work Jacket -Green Rust Dyed Heavy / Medium Sashiko-

刺し子生地も緑青色に染めを施していただきました。太番手の刺し子と、少し細めの刺し子の2種類。青錆の色であり、清掃業者のユニフォームのような無機質さもあり、共に旅をして、自分の汚れを十二分につけてやれるような、ワードローブに仕上がった。

以前定番でリリースしていた藍染とは違うニュアンスが伝わると嬉しいです。色が変わると、もう少し"揺らぎ"の部分が大きいように感じる。

一転、靴。

これはドレスシューズだ。
タンはない。

これはギリーシューズだ。
タンがなく、シューレースホールが波型のアッパーに配置され、靴下が剥き出しになるデザインになっている。

スコットランドの伝統的な形であるギリーシューズを製作していただいた。イギリスの伝統的な靴づくりの文脈を受け継ぐKIDS LOVE GAITEであれば、依頼するのは実に理にかなっている。

これは間違いなくギリーシューズだ。
たとえパイピング処理にリフレクターレザーが用いられようと、トレッキングライクなソールが、シューレースが用いられようと。
少しだけ、少しだけソリッドな。

KIDS LOVE GAITE
Post Ghillie Shoes

これはギリーシューズではあるが、時折そうでない表情を見せる時がある。




揺らぎの中で、


 

2021 / 4 / 16 (金)
Mukta 10th Anniversary Exclusives Launch Pop-Up at Sal
神戸市中央区加納町2-4-10
13:00 - 21:00

Brands:
sulvam
KOZABURO
KIDS LOVE GAITE
Omar Afridi
doublet

Market:
Risa Yamai
Takayuki Ishibe

2021 / 4 / 17(土)

Mukta 10th Anniversary Party “AWEARNESS” at Varit
神戸市中央区下山手通り2-13-3建創ビルB1F
14:00 - 20:00
Door: ¥3,000+1D
前売り券+Exclusive Merchandise Tee by "LES SIX × KOZABURO × penultimate” :¥6,000+1D

Live:
小林勝行
RAMZA

DJ:
sullen
SSSSSHIN
TEPPI TEPPI / TOM
YASDUB

皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

イタイタイコウ


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