Diary 136 - 汚れていい白
Diary 136 - 汚れていい白白、いいですよね。いま、ものすごく白の気分。特に漂白されたくらい真っ白な白。そう、真っ白な白。白すぎて気味が悪い白。白黒はっきりつける、白。真っ黒が人を寄せ付けないように、漂白されたくらいの真っ白も同じように気持ち悪さというのか、神秘性というのか、そういう一種の近寄り難さを感じる。太陽燦々、気持ちのいい暖かい白ではなくて、歯磨き粉みたいな、青い印象の白。自分の中ではそういう色を多用していたブランドがヘルムート・ラングとマルタン・マルジェラだった。真っ白な白。
彼らが白を多用していた意味合いは計りかねるけれど、一つだけ感じるのは、汚れることを前提としていたということだ。もしくは真っ白なのに汚れているということだ。つまり、神秘的で清純潔白、雲一つないまっさらな白ではなくて、土臭さがあって、官能的で、狂気が見え隠れする白。既に汚れているのだから、ヘルムート・ラングやマルタン・マルジェラの服は白くても汚れてよかったし、なんなら汚れている方がかっこいいとさえ思える。
Mukta / Salの定番パンツとなっているMATSUFUJI "Octo"シリーズの新作が届きました。去年リリースしたグレーの"Octi"を気に入って履いているのですが、フルレングスも作っておけばよかったなあと思ったので今回はフルレングスとショーツの2種類。フルレングスの方は2月にリリースした"Octa"、ショーツは"Octa"を改良したものなので"Octia(オクティア)"。色名は"Canvas"。ホワイトキャンバスは絵を描くものだから、真っ白な方が不自然で、たくさん自分の生活の色で汚してほしかったので、そういう名前にしました。
自分の生活に一番馴染む雰囲気の5ポケパンツを作りたく。
5ポケって「パンツのスタンダード・フォーマット」の一つだと思うんですが、いつも501とかしっくりこなくて。みんなにとってのスタンダードすぎる気がするというのか、いまいち君のことは好きになれないなあと思っています。
なので、自分が好きになれそうな5ポケを作ってみようという相談をMATSUFUJIのマツフジさんにしたところ、ちょい捻りのあるパンツを作ってもらえることになりました。色々やりとりする中で、4+4=8ポケで着地しました。
生地は日本製のベンタイル。ぱしぱしと水を弾きます。
自分にとっての親密さというか、素っ気なくて親密な感じ。
同じ空間にいながらお互いを無視できて別に心地いい存在って大事だったりすると思うんですけど、そういうパンツになればいいなと思いました。
以前リリースした“OCTO”から少し仕様を変更しました。
コンシールファスナーはなくなり、リベット付き。モダンさはそのままに、さらにローテクに。
サイズ2,3,4の展開です。個人的には大きめに履いてほしいので、3もしくは4がおすすめです。
ベンタイルコットンは洗うと縮みます。腰履きで適当に履いてもいいし、ハイウエストで綺麗に履いても、どっちでもなんでもいいです。それでも寄り添ってくれるパンツです。
"OCTA" / "OCTIA" - 8 (4+4) Pocket Trouser / Shorts
生地は真っ白のベンタイル・ツイル。以前より少し硬さが出て、ちょっとだけ近寄り難さが出ました。以前同様、水をぱしぱし弾くので梅雨時期の多少の雨ならなんのその。
100人中100人に寄り添えるものは、それは誰にも寄り添っていないことだ、と考えている僕たちにとっての定番は、きっとこういう、ほんの少しだけ素っ気なくて近寄りがたいものなんだと思う。出来るだけ多くの人に良いものを届けたいとは思っているけれど。
僕たちの定番が、あなたにとっての定番になれたなら、何より嬉しい。
MATSUFUJI for Mukta / Sal
"OCTA", "OCTIA" - Ventile Cotton 8 Pocket Trouser & Shorts (White Canvas)
6.14(Sat) 13:00~ In Store & Online.
イタイ