Diary 269 - 洋服の句読点。
Diary 269 - 洋服の句読点。
ようやく秋らしい気温になってきた、のか?なってるよね?や、でも昼間は暑いしな。雨が降れば涼しいかと思えば湿気で暑いし、夜バスを降りた帰り道はめちゃ寒い。とはいえ今更夏服に戻る気にはなれないし、全力で秋冬をしていきたい。そんな時に便利な1着といえばそう、カーディガン!とここでは言い切らせていただこう。
暑ければ脱げばいいし、寒ければ羽織ればいい。まあ、当たり前の話なんですが。けどカーディガンの魅力って、そんな便利さだけじゃないと思うんですよね。



僕にとってカーディガンは、洋服における句読点みたいな存在かなと考えていた。
「彼は笑いながら、話す友人を見ていた。」
「彼は、笑いながら話す友人を見ていた。」
たったひとつの読点で、笑っている人まで変わってしまう。
洋服だって似たようなもので、シャツとスラックスの間にカーディガンをひとつ挟むだけで、なんだか違った文章になる。
何を着るかというより、どう繋ぐか。
そんなところにも、ファッションの面白さがあるんじゃないかと思うわけです。



先日ご紹介したカシミアのスウェットでも少し触れたextreme cashmereのLuce。
しっかりと厚みのあるカシミアを使ったラウンドネックのカーディガンタイプ。少し落ちた肩に、程よくゆとりのある身幅。柔らかなカシミアの風合いに、袖や裾のリブがほんのり輪郭を作ってくれる。至ってシンプルなカーディガンなんですが、まぁ最高です。
そもそもカーディガンって、なんとも育ちの良さそうな洋服ですよね。清潔感があって、品があって、ちょっぴり真面目。
ましてや上等なカシミアで作られているとなれば、なおさら。
でも僕は、そんな真面目な洋服の中にちょっとした遊びを見つけるのが好きだったりします。 


シャツにネクタイを締めて羽織ってみたり、同系色にまとめてみたり。あるいはコーデュロイやデニムでカジュアルにさっと着てみる。
どれも特別なことをしているわけではないんだけど、素材のコントラストやシルエット、ボタンの留め方ひとつで、いつもの洋服が少し違って見える。



真面目な洋服を、不真面目に着る。
というより、真面目な洋服だからこそ遊び甲斐がある。そんな感じでしょうか。
定番と呼ばれる洋服を、これまでと少し違った解釈で着てみる。
何も新しい形の洋服を探すことだけが、新しいファッションではないですからね。



extreme cashmereの面白いところは、そんな自由な着方を受け止めてくれる懐の深さ。
性別や年齢、体型にとらわれない全てがワンサイズの洋服。誰が着ても同じになるのではなく、着る人によって違った表情になる。カシミアという贅沢な素材を使いながら、着方に正解を作らない。その自由さが、なんとも気持ちいい。
気温が下がってきたから暖かい服を着る。それも大事だけど、せっかくなら着こなしを考える楽しさも一緒に増やしていきたい。
ボタンを留めたり、外したり。羽織ったり、重ねたり。
いつもの洋服に、ちょっと句読点を打ってみる。
そんな気分で、今年の秋冬はカーディガンを楽しんでいただけたら嬉しいです。
吉國

extreme cashmere / Crew Neck Cardigan "Mike" - Grey & Hunter
