Diary 261 - Kozaburoのデクスター
Diary 261 - Kozaburoのデクスター

こんにちは。内海です。
僕は最近、静かになってきました。
あっ、洋服の話ですよ。おしゃべりなのは相変わらずです。
きっと今のファッション全体の空気に影響を受けているんでしょうね。
装飾を削ぎ落とし、素材や仕立てを楽しむ。色数は少なく、シルエットも穏やか。それは静かで、どこか品がある。
僕もそれが好きだし気分です。でも、最近ふと思ったんです。あれ、ちょっとつまんないかもって。
もちろん嫌になったわけじゃなくて、ただ、その心地よさに慣れてしまった。
だから今欲しいのは、ガラッと変化するものじゃなくて、今の空気をほんの少しだけズラしてくれるものだったり、癖はあるけど押しつけがましくないもの。




ウエストはやや高め、ウエスタン調のポケット、腰から裾まで複雑に捻れた立体的なシルエット。裾にはスリットが入っててふわっと広がる。動作をスムーズにする立体的なパターンやカッティングは、そのままデザインへと昇華されている。Dexter Jeansは、一見するとかなり癖のあるパンツだけど、Kozaburoの中では、王道モデル。ブランドらしさが詰まっているのに、奇をてらった服ではない。僕にとってはLevi’sでいう501のような存在です。
さて。今回ご紹介するのは、KozaburoのDexter Jeans。そんなブランドのシグネチャー的モデルを、Mukta / Salではグレーにしてもらいました。
Levi’s Engineered JeansやVivienne Westwood、Christopher Nemeth が立体的な新しいシルエットを提案してきたように、Dexterも同じで、僕たちに新しい感覚を教えてくれる。
そして、新しい感覚はそのままに、日常から遠ざけることなく、馴染んでくれるところだったり、タフで男らしい色気を含んでいるところが、僕が思うKozaburoらしさ。
Dexter Jeansは、ただ奇妙なシルエットをしたパンツではなく、ベースにあるのは僕たちに身近なジーンズで、見慣れた景色から少しだけ視点をズラしてくれる。




だから僕は、いつものスタイルに合わせて、そのズレを楽しんでいる。
そして今回、別注でお願いしたのはインディゴでもブラックでもなく、グレー。
それは、純粋にこれいいなと思えるグレーのデニムって、意外と少ないと思っていたからです。
古着やブランドのデニムを見ても、ブラックが褪せたようなものだったり、色が抜けすぎていたり、反対に均一すぎて綺麗すぎたり。探してみると、案外ちょうどいいグレーってないんですよね。
だからこそ、お願いしたかったのがKozaburoでした。藍染や硫化染など、染めに対して深い知見を持つブランドだからこそ、グレーがいいという僕たちの素直な感覚を、ただ色を変えるだけではない深みとして表現してくれるから。




過去のブランドの文脈をなぞることも、ヴィンテージライクな色味を再現したかったわけでもなく、少し色気を含んだドライな質感で、普遍的なインディゴやブラックとは少し距離を置いて、今の気分に自然と馴染んでくれるものを探していました。
だから、KozaburoのDexterという完成されたシグネチャーは変えずに、ほんの少し、今の僕たちの気分を重ねてもらいました。
ただ色が変わっただけ。でも、そのただそれだけが、いつもの洋服が少し新鮮に見えたり、表情を少し変えてくれる。
これから迎える刺激的な秋冬を目の前に、今は些細な変化を楽しんでみる。




KOZABURO / DEXTER JEANS - Fog Gray
実際に届いて見てみると、やっぱりかっこいい。あれこれ言葉を並べてきましたが、結局はそれに尽きます。それと同じように、ロビンさんが実物を見て、「これ、かっこいい。」とぽろっと言って、そのまま「買います。」と言ってくれたのが、なんだかすごく嬉しかった。
理屈じゃなく、純粋にいいと思えるKozaburoのDexter Jeans。
皆さんにも、そんな些細なきっかけになってくれたら嬉しいです。
内海
