iSHII / アイシー

iSHII。デザイナー、と呼ぶべきなのか悩ましいところであるが、は石井くん。川崎出身の彼とは不思議な縁が続くもので、かれこれ7~8年の付き合いだろうか。昔からなんとなく付かず離れず、程よい距離感を保ちながらたまに遊んだり、たまにご飯に行ったり、たまにビジュアル作成をお願いしたり、友達とも後輩とも取引先とも言えない、そんな感じ。でもそれがいいと思っている。し、なんでもいい。石井くんの肩書きがDJ、Photographer、デザイナー、ビジュアルメーカー、どれも正解であり、肩書きなんてどうでもいいよね、とすら思わせてくれるくらい、石井くんは全力で石井くんをしている。この全力で石井くん、という感覚が僕が彼に惹かれる一番の理由であり、自分に立ち返ってみても全力でイタイくんをやろう、と改めて思わせてくれる、そういう存在。だから、いつでも石井くんは石井くんだし、他の誰でもない、石井くんの感覚に触れときたいな〜と思ったときにご飯に行ったり、ビジュアル制作をお願いしたり、DJをお願いしたりする。さて、iSHII / アイシー。どういう気持ちをその名前に込めているかは直接聞いたことはないが、「イシイ」であり、「私が見るもの」であり、たぶんiPhone的なモダニズムの美学を込め、感じたままに何かモノを作っていく、ということなんだろう。不定期にコレクションをアップデート、アイテムがドロップされるこのiSHIIのやり方は、既存のファッションブランドのシステムとは適度な距離感を保ちながら、一方でアイデアの創出から製品化へのタイムラグの少なさという意味ではものすごくファッショナブルな試みでもある。ウィリアムのパンツにiSHII。どのアイテムも心をぐっと掴んでくれるユーモアや心配りがあるのが石井くんらしいなって思う。90年代〜00年代にかけての、デザイナーズなんだけれどもデザイナーズではないような、いわゆるストリートのレベルで色んな人が服を作り始めたであろう時代の、あの心地のいい粗っぽさと、2020年代のiPhone的な、人間の感性にダイレクトに訴えかけるような機能性やシルエットの面白さと、両方を感じる。適当に合わせようと手に取ったものがほとんどサルバムだったのもなんだか面白い。レザーシューズも持ってきてもらっています。どこにでも履いていってしまいそうな"Clubman Mule"と、芯なしの作りが独特な履き心地と表情を見せる、"Ghost"。たまたま僕が作ってもらった眼鏡の名前と一緒だったんですよね。

というわけで、新作を含むカプセルコレクションが店頭に並びます。他の誰でもない、石井くんの今の感覚に触れたいな〜、なんなら他の人にも触れてほしいな〜と素直に思ったので、イベントのお声がけをしました。期間中は石井くんも在店してくれるみたいです。26日(日)の夕方ごろからは恒例になりつつあるNofasa・カミムラ氏がワインサーブに来てくれますので、短い秋に思いを馳せながら美味しいワインを一緒にいただきましょう。ちなみに1人でもどなたでもお越しいただいて大丈夫ですよ。

iSHII @ Mukta
10.25(Sat) - 10.27(Mon)
*10.26(Sun) 17:00- Reception!  

それでは良い週末をお過ごしください。

イタイ

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