Diary 054 - 好きにやれば良い
Diary 054 - 好きにやれば良い
朝起きてから、顔を洗って、歯を磨いて、朝ごはんを食べて、外に出かけるために準備をする。
いつものルーティンを繰り返す毎日、同じことの繰り返しは退屈だ。だから人に会ってみたり、いつもより贅沢をして、美味しいご飯を食べに行ってみたり、いつもと違うことをしてみる。
先月は5月病になった人も多いだろうが、そろそろ治ってきた頃だろうか。かくいう僕も、最近の雨続きの低気圧と高い湿度にやられて、外に出るのが少し億劫になっていた。気持ち的に右肩下がりな状況を改善するため、という言い訳を盾に、夏にむけたシャツを新調してみた。
襟物が大好きな僕だが、自分のクローゼットと向き合ってみると、コットンとかウールのような年中着れるようなあれど、夏に向けたシャツは持っていなかったのだ。
いざ着てみると、良い。昼間日差しを歩いても軽やかだし、湿気も気にならない。何より旬の服があると外に出かけるのが楽しくなる。今何を買うべきかわからないという方にも心からお勧めしたい。
ということで、夏を目前に今まで温存していた"これから"のシャツを今週から並べようと思う。
Sulvamの提案する、夏のワードローブ。素材はトロみのある少し肌が透けるレーヨン。毎シーズン展開されるこのレーヨンシャツだが、同じ形は一つとして無い。
至る所が、ずれていたり、ねじれていたり、重なっている。まさにデザイナーの藤田氏のテクニックを存分に味わうことができるシャツだ。
シャネルジャケットを想起させるノーカラーのジャケットを合わせてみると、中性的な雰囲気に。ネクタイを締めるより軽くて、なんだか色気が漂っている。
被せて、捻る。シャツのテーラリングという概念をも捻じ曲げる、まさにブロークン・テーラリング。クラシックなメンズウェアであるシャツに新しい可能性を与えてくれる。
途中までボタンを留めたり、互い違いにつけてみたり、全部開けて、すこし力を抜いて着てみたり、着方なんて自由だ。
「好きなように着て欲しい」藤田氏の言葉が脳内でリフレインする。
前から見るとクラシックな佇まいのロングシャツ。いやいや待てよ、と思いつつ後ろを見ると思わず声が出てしまった。これでもかと、後ろがあいたバックスリットシャツ。
着るというより、これは纏うシャツなのだ。熱い日にはいつもみたいに欲張って、沢山着込むこともできない。じゃあシャツを纏えば良いじゃないか。見せたい色のTシャツを着たり、お気に入りのプリントTシャツを見せるチャンスでもある。なんだって好きにやればいい。
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自分の感じるまま、自分の着方で楽しむことが正解だ。決まりきったことなんて一つもない、そう再認識させてくれる。
これらのシャツは、これからの季節にクローゼットにあればなんとなく手に取ってしまうだろう、そして外に繰り出す。それだけでもきっと、普段の生活が豊かになる。なんだか、夏が来るのが楽しみになってきた。
タナカ
Check Now sulvam's Rayon Shirts.
https://mukta.jp/collections/sulvam