"エモいブログを書けと言われた" 〜Laid.B 1st season Exhibition〜
アホになるというのは、日常のノイズからの逃避行動であり、一種のカウンター的行動である。
浴びるほどの日常のノイズを、自らが発する異なるノイズで破壊していくことだ。
アホに成りきれないのは、社会が拵えた雁字搦めの罠に嵌まってしまった悲しいアヒルなのかもしれない。
赤信号は止まろう。
僕にはアホな友達がたくさんいる。
とりわけ、同い年のアホな友達がたくさん。
関西弁ユーザーには分かるかもしれないけれど、この「アホ」というのは関西弁の「ア↓ホ↑」であり、アをとびきり沼のように濁らせて、ホを清らかにスッと鼻から抜けさせる、そんな発音の「アホ」のことだ。
そのアホな友達のおかげで大いなる刺激と、くだらない(本当にくだらない)経験との両方を、日々得ることができている。
年末に向かっていくにつれて、アホな奴らと過ごしていたくなるのは、淡々と文字通りドライに過ぎていく日々へのグレーな寂寥に対して彩りを求めているからかもしれない。エモいブログを書けと、アホの1人に言われた。
以前にそのアホのポップアップイベントを行った際に、エモめなブログを書いたことをしつこく覚えていたようだ。
エモいブログを書くことを最近控えていたのは、エモさに寄り過ぎた買い物はナンセンスだと思っていたし、もうすぐ26歳だからエモいブログを毎日書くのもキャパいなという実感が湧いてきていたからだ。
けれど、エモさとはある人の感情が動くということで、人間の全て行動の原因はエモーショナルな部分に由来するはずだし、心が動いたことを蔑ろにすることは人間の尊厳の死とイコールであるはずだ。
だから、そのイタいエモさを背負って生きていくことを肯定し続けること。
それこそが、僕のアホであり続けるということなのかもしれない。Laid B.は二人組のブランドだ。
東京のヴィンテージショップ、SUMMER OF LOVEを運営しているスミヤくんと、LEVI'Sのテーラーショップに勤めているマツシタくん。
彼らは同い年のアホな友達の1人で、特にマツシタくんは自分のファッション物心が付いた時からの付き合いで、その時から一際センスが良くてお洒落な人だった。
スミヤくんは出会ってから今までずっとセンスが良いアホだった。
彼らがブランドを始めるということは以前から聞いていたけれど、
正直、なんの心配もなかった。というか、期待しかなかった。
だってとびっきりのアホだから。
アホが作る服がカッコよくないわけがない。
彼らは天才ではないけれど、とびきりのアホだから。自分が時たまアホに成りきれていないとき、彼らを見るとものすごく爽快で、かつ悔しい。
彼らの洋服を見ると、それを思い出すことができる気がする。
コラージュのグラフィックを転写したパーカーは、マツシタくんが蜜柑よりオレンジの迷彩のマウンテンパーカーを着てたこと、チェックのパッチワークパジャマスーツは、スミヤくんが反骨精神丸出しでコムデギャルソンを着ていたことが、鮮やかに思い出される。
1stシーズンとなる今回は「コラージュ」というストーリーで、彼らのバックグラウンドを文字通りコラージュ的に散りばめたミニマルなコレクションに仕上がっている。彼らの洋服をMukta / Salで紹介できるのは本当に嬉しいし、色んな人に見に来てほしい。
世界最速のAW23と銘打ってますので、大体5月〜6月くらいの納期です。今週末はアホ2人も店頭に立ってますので、そのタイミングでも来てもらえると嬉しいです。
あ、少量だけすぐ買えるスウェットも作ってもらったので、お土産でどうぞ。
Laid Back。
グレーな寂寥に対して彩りを。
Laid. B 1st Exhibition at Mukta / Sal -AW23 Pre-order -
11/23(水) - 11/30(水)
平日13:00 - 20:00
土日祝12:00 - 20:00
at Sal 神戸市中央区加納町2-4-10
東京の気鋭ヴィンテージショップ SUMMER OF LOVEを運営するスミヤシュンと、Levi'sのTailor Shopでテーラーとして経験を積んだマツシタコウダイによる、東京発のモダンストリートウェア、"Laid B." 1stシーズンのプレオーダーエキシビションをMukta / Salにて開催いたします。
期間中はAW23シーズンの全サンプルをご覧いただけます。25日〜27日はデザイナーも在店いたします。
イタイタイコウ