That's How I feel -20SS Buying Review "Nicholas Daley"-

長年の勘、というように、直感や勘というものは経験に基づいたものである。
良い、悪い。自分がなぜそう思ったのかわからないことは多々あれど、それには全て今まで生きてきた環境や出会った人々やモノの中に理由がある。
(上とは関係ありませんが、興味がある人はチャールズパースの「直観」の話を読んでみてください。難しいですけど。)
先日で書いたことの関連として、そういうことを考えるのも一つの手段か。

僕は自分がなぜそれを好きかを考えたくなってしまう性質だが、まだ理由に辿り着けていない「好き」に出会えると嬉しくなる。
そういうモノに出会えると、昔のふとしたエピソードやら長らく会っていない人を思い出したりするからだ。


このシルク生地を見たときはそれと同じ感覚があった。
 300年近くもの歴史を持つイギリスのシルクファクトリー、バーナーズ社によってブランドのためにビスポークで織り上げられたこの生地は、当然今までに見たことはなかったのだが、鮮やかなネイビーとカーキに近いグリーンから成るその表情はどこか幻想的で宇宙のような、惑星のような、滑らかかつコシのある手触りとあいまって、ずっと見ているとどこかに流されていきそうな・・・惹きつけられる生地だった。




そのあとで説明を聞いて、なるほどと納得。
コズミックな世界観を背景にジャズを超越して後世に絶大な影響を与えたSun Raをインスピレーション源に広がっていくコレクション。
今シーズンもNicholasは音楽とファッションを表面的でない、蜜月な関係へと昇華する。この若さでサブカルチャーを伝えていきながら物作りを高いレベルで行うのはさすがとしか言いようがない。

ベースとなるのはヴィンテージを感じさせる各部のディテール。
本当に29歳?と疑ってしまうが、着用したときに少し感じるシルエットのアヴァンギャルドさは、気鋭ブランドらしいパターンワーク。




毎シーズン、そのシーズンを象徴とする生地で作っている定番のレースアップベスト。まだ持っていなかったので、今シーズンのシルクで買おうか、なんて思っていたらまさかの作っていない。
それは作るしかない、と秒速で別注依頼。わずかな数作っていただけました。ありがとう。1着は僕のものなので、あと・・・。







あ、ハンドニットで作られた便利で可愛いネックポーチも。これも一応紐の長さを長くするという別注です。(笑)靴はAdieu × Undercover。

自分が何を見てそれに何を感じるか。美しいと思うのか、醜いと思うのか。
答えはないんですよ。あなたの答えが欲しい。

That's how I feel.

イタイタイコウ



February 2020