Diary 147 - 民藝
Diary 147 - 民藝 FLOTSAM ZINES TOUR 2025 at Mukta / Sal 無事終了しました。2日間ありがとうございました!
自分自身、紙の本が好きということもあり、とっても楽しいイベントになりました。普段店頭で、本の話をしたりすることはありますが、一緒に本を見たり、選んだりする機会はなかったので、そんな新鮮な時間がもう愛おしいです。今の自分を少し幸せにしてくれるものを真剣に選ぶお客さんの姿で、今日の僕はとても満たされた気持ちでお店にいます。
期間中、ZINE TOURに参加されている作家さんがお店に来てくれたんです。作家さんと、僕が気になっていたZINEの話をしていました。そのZINEは、手縫いの布で石を包んだ写真をまとめたものでした。民藝っぽいなと思い、民藝っぽくて好きなんですよねという話をすると、そんな風には考えてもみませんでしたという答えが返って来ました。その時、僕の好きな民藝とは何かという疑問が頭の中をぐるぐる巡り始めました。民藝ってなんだろう、そもそも工芸との違いはなんだろう。調べていくと、民藝はその土地土地の人々の日常から生まれる美しいもの、工芸は伝統的な技術に基づいた美しいもの。民藝は漢字の通り、民が日常生活のために作るもの、工芸は伝統的な技術を受け継ぐ人たちが作るものみたいなことでしょうか?堂々巡り感が出て来ていますが、洋服を含めた日常に根付いたものは好きだから、民藝が好きなんだろう。



Wales Bonnerのネックレスは、ガーナとケニアの職人によって製作されたリサイクルガラスのビーズを使用しており、淡水パールとスワロフスキー・クリスタルのペンダントをあしらったシグネチャーアイテムです。イタリアで作られた、このネックレスには、アフリカンな美的感覚とパールやクリスタルペンダントの華やかさが絡み合った民藝みたいな美しさが感じられる。アフリカのジュエリーなどの装飾品の歴史は恐ろしく古く、数千年という単位。当初のジュエリーは装飾品であると同時に、魔除けやお守り、部族を表すもの、地位を表すものであったそう。アフリカの職人が製作したネックレス、元々は民藝的に生まれたものだろう、歴史を積み重ねた今となっては、工芸的な要素も生まれている。
Wales Bonner / STORY NECKLACE - Blue / White
民藝的な歴史と工芸的な精巧で美しい作り。日常の美しさによって生み出された民藝なネックレスは、日々を豊かにしてくれるだろうし、付ける人を幸せで包んでくれるだろう。
ヨシダユウキ