Diary 231 - 茶番
Diary 231 - 茶番
"寒いですね〜。こんな時はパジャマの上からもう一枚ガウンを羽織らないと。ヨッコラセ。あれ、すべすべだあ。。ベルベットのようにしっとりしていて艶やかで、それでいてしなやかという言葉がぴったりの、このいなたセクシーなガウンはなんだ?!"
最近、茶番にハマっています。茶番の語源は、歌舞伎の「茶番狂言」に由来します。もともとは、楽屋で茶の給仕をしていた下級俳優(茶汲み役)が、余興として披露した滑稽な寸劇や話芸を指す言葉でした。いわゆる楽屋トークですね。のちに「見え透いた下手な芝居」や「ばかばかしい行為」を意味するようになり、転じて現代では「茶番」と略されるようになりました。
今ではマイナスの意味に聞こえる言葉ですが、元々はお茶のお給仕をする人が、責任ある看板俳優をリラックスさせるために、楽屋で簡単かつくだらない話をすることだったんですね。お茶を出すだけなら誰でもできること。ムード作りも若手の役目だったと思うと、茶番もなかなかに馬鹿にできないものです。

カシミアのニットスーツにレザーガウンをばさっとね。おはようございますからおやすみなさいまで。
ということで、茶番はほどほどに素敵なコートをご紹介します。以前ご紹介したNot 臭い But らしいなレザーガウン。
ガウンってあまり馴染みがないというか、昔のギャング映画だったり伊達男が裸にガウン、みたいなスタイルはあれど、日本だとAV男優みたいな揶揄のされ方しますよね。
共通しているのはエロさ、でしょうか。なんとなくですけど、「脱ぐ前提の服」ということがそのエロさを放っているのではないでしょうか。いつでも脱げますよ、というか、自信がないと着れない服。逆に言うと、ガウンを羽織るということは、自分に自信をつけてくれるということ。
ガバッと羽織ってぎゅっとベルトを結ぶ。その行為って、柔道着にも似てますよね。ガバッと羽織ってぎゅっと帯を締める。僕はこのレザーガウンに伊達男のエロさと、帯を結んで丹田を引き締める押忍さ、その両方を感じることができます。


すべすべのゴートスウェードを薄くすき、とろみのあるドレープを生み出すのはサルバムの得意とするパターンワーク。ポケットはミシンでたたきつけられ、裏地は荒々しくさらけ出される。
俺ぁ寝巻きにこれ着とけばいいんだよ、なんて作り手の声が聞こえる。暖かいホテルの室内、ウイスキー入りのロックグラスの代わりに、寒空、ストリートでのトリスのハイボール缶が似合う。肩をすぼめながらプルタブをプシュっと、鼻水をズズっとすすって、茶化さないでよと腕を組む。
sulvam / Classic Leather Gown Coat
冬のお供に、レザーのガウンはいかがですか。
ウツミ









