Diary 112 - ドリスさんのスウェット

Diary 112 - ドリスさんのスウェット毎年毎年、もうかれこれ何枚ドリスさんのスウェットを販売してきただろう。最初は確か3万円台で買えたような気がするなあ。僕はお店をやる中でドリスさんのスウェットと共に物価の上昇を実感していた。それでも、仕入れることはやめなかった。僕も沢山着てボロボロだし、Dries Van Notenの洋服はプライスが納得できるからだ。それは頭で理解するというよりも体で理解するタイプの納得感。生地がどうとか縫製がどうとかではなくて、ドリスさんにしか、Dries Van Notenにしか作れない服がそこにあるからだと思う。例えばエレガンスみたいなこと。モードみたいなこと。不完全みたいなこと。フェティッシュみたいなこと。穏やかなこと。ワクワクできること。余白があること。真面目なこと。リラックス・フィットの"HAX"。柔らかい裏毛のスウェット生地、締め付けの緩いリブ、控えめで詰まりすぎていない首元。大きめのアームホールが全体のドレープ感を強調している。AFFXWRKSのTaroさんがこれを着た僕を見て、ぶち上がってた。ウエストにシャツや羽織を巻いたり、袖を思い切り捲ったりして、シルエットにメリハリを付けるのが好きです。Black, Navyの2色展開。
レギュラー・フィットの"HATTON"。単に"HAX"とフィットが異なるだけではなく、スリーブの作りも異なる。MA-1のように外側にシームが施され、立体的なシルエット。なんとなくモード。FAFのネオプレンスウェットパンツと合わせても、スウェット上下着ただけという感じがしない。こちらも"HAX"同様、Navy, Blackの展開。コンクリートカラーのMishimaと合う。吉田くんがフィルターという表現をしていた共生地のスウェットショーツ。上からウィリアムのリネンジャケットを羽織ったり、デニムシャツを羽織ったり、僕は夏は大体こんな格好をしています。ショーツはNavy、Blackはソールド。Beigeが一点あります。

ドリスさんがデザイナーの地位を退き、デザインチームが手掛けた次のシーズンからはドリスさんのスウェットではなく、Dries Van Notenのスウェットになる。自分の中ではドリスさんの〜と呼びたくなる服と、Dries Van Notenの〜と呼びたくなる服を分けていて、特に定番で作り続けている服は前者で捉えていることが多い。全てひっくるめてブランドの世界観だし、ドリスさんがデザイナーの地位を退くAW25シーズンも1月のパリ出張で見た時にすごくワクワクしたのでオーダーはしているのだけれど、そこにはドリスさんの〜と呼びたくなる服は含まれていない。今シーズン既に多くのピースが店頭を後にしてしまったけれど、ドリスさんの〜と呼びたくなる服を意識的にお店に並べているので、ブランドの40年の歴史に思いを馳せながらお買い物してもらえたら嬉しい。

https://mukta.jp/collections/dries-van-noten
*Dries Van Notenのコレクションは店頭もしくは通販でのみ販売しております。遠方の方はできる限り詳細なご説明をさせていただきますので、メールにてお問合せください。

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イタイ




P.S.
さっき2年前のストックですがサックス・ブルーも眠っていたのを発見しました。当時は少しポップかなあなんて思ってましたが、今見るといいですね。ボーダーTeeやシャンブレーシャツを合わせたくなるような、神戸らしい海の香りがして素敵。

 

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