Not a Uniform


Not a Uniform - Anti Timeless, Mass Production made by Artisan.
 
- Adventというブランドの魅力とは、工業的な、メーカーのような、どこかマシナリーな洋服づくりと、良くも悪くもどこまでも人間的なデザイナーのせめぎ合いだと考えます。 

つまり、大量生産的な(=建築的な、工業的な)洋服を作りながら、どこか不揃いな、人間の手を感じるような要素がある点が魅力的だということです。それでいて、クラフトやアルチザンとは違う軽さがあります。 

工業的なスーツといえば、制服=ユニフォームがあげられます。 ある意味では自らのアイデンティティを担保するものであり、またある意味では画一的な集団の一員であるというアイデンティティの消失を導くものでもあります。 

ユニフォームというものはそういった両義性を持った洋服であり、画一的がゆえにもっともアイデンティティが強く表出するものであると考えます。 個性を出したければ自由に「着崩す」。集団に紛れたければ完璧に「着こなす」。 

今回の別注では、強いていうならばアルチザン的なアプローチで大量生産の象徴であるユニフォームを作りたいという所存です。 

ユニフォームはタイムレスなものではありません。 環境、時代、その時々によって代わり得る有限なものです。 破れたら補修して、丈が長ければ詰めて、色が気に入らなければ染めて...願わくば学校の制服のように、自分を見出すことができる、思い入れが残る洋服であればいいなと思います。 

Too much 便利な世の中に対して、不便で、非効率で不器用なモノの美しさを提案したい。 されど初めからお膳立てされたようなシワ加工やダメージ加工はナンセンス。 

その洋服が完成するのは例えば数年後。入学時には着られているように見えるのが、卒業の時には憧れの対象になる。
着用する各人に好きにカスタムして着て欲しいなと思います。 

そして、一人一人の可能性を一つでも見出す手助けをするといった、Muktaのコンセプトを遵守した別注でもありたいと思います。 -


冒頭の文章は、Advent (アドヴェント、[ヴ]という響きが好きなので以下カタカナ)というブランドと何かやろうという話になったので、ダラダラ半分雑談の長電話をしてしまったが故にそのロスタイムを取り返そうと、近頃よく考えていた「ユニフォーム」をテーマに据えて雑談の内容を自分なりになんとかまとめてデザイナーに送りつけた、別注のコンセプト案。

実際はもっと淡々と企画書っぽいふうにしてますが、久々のブログで春なので、ちょっとカラフルにしてみました。
かえって読みづらいですが、読まなくて大丈夫です。

要するに、今ってクローゼットに残るかどうかとか、派手な服は着れないとか、Where=どこに着ていくかわからない、When=いつ着ていいかわからない、What=何を着ていいかわからない、Why=どうしてそれを着るのかわからない、How=どう着ていいかわからない、とか、そんなあなた方はWho=いったい誰なんですか?って感じで、思考停止に陥る人を少しでも減らせたらと思って今回の別注をお願いしました。

今、僕らにはユニフォームが必要だと思うんです。

自分だけのユニフォーム。揺らぐアイデンティティを取り戻さないといけないと思うんです。

学生時代の学ランのボタンの開ける数へのこだわりだったり、ウエスト位置だったり、唯一許される靴のチョイスだったり。

あそこに一回立ち返ってみることは必要なんじゃないかなって。
前に進むために振り返ることは必要、かどうかは分からないけれど、あそこに大事なもの置いてきてるんじゃないかなって。

初めて制服を買う時の異常なワクワク感、思い出してもらえたらいいなって思います。
↑ここまでエモい

↓ここからドライ

生地はウールリネンの混紡。クラフトとリゾートの間っぽい感じです。
ポロシャツ、ベスト、トラウザーの3ピースとして一応作っていますが、単体でも結構使いやすいと思います。

見た目結構ライトなんですが、1/3〜半分くらい手縫いで作ってもらってます。
なんかその重さと軽さのバランスが人間じみててすごい良いなと。

缶バッジとかでめっちゃカスタムしたり、穴が空いたら自分でまつったり。

自分から進んで他人と同じ格好しにいく、そのかっこよさってありません?
どうやって違いを出すか。ドライブ・マイ・カーとかそんな感じしました。
最低限のルールは共有してるんだけども、絶対に被らないという大喜利選手権。

どこに、何をどう着ていくか、自分なりの遊びを見出してみてください。

一応明日26日(土)&27日(日)の夕方くらいまでデザイナーの今井くんが在店してます。細かいことは彼に聞いてみてください。

先着順でノベルティもご用意していただきました。

info@mukta.jp
078-291-5045

イタイタイコウ


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