ALL YOU NEED IS SPYSY.
刺激が欲しい。僕たちは大なり小なり日常に刺激を求めている。平穏な日常こそが幸福であり、自分の現在地を客観的に因数分解することで、何もないところから喜びは見出せる。つまり、足るを知ることが人として真っ当な生き方なんだと、昔の中国の偉い人も言っている。昔の偉い人が言っているって便利な言葉ですね。だーけーど、DAKEDO。だけれども、僕には刺激が欲しい。
ALL YOU NEED IS SPYSY.アノニマス、ミニマルでセクシー。ジェームズ・ボンドに代表されるスパイ映画のセクシーさを、アノニマスに、ミニマルに、ワルサーの代わりにiPhoneを、タバコの代わりにアイコスを、てな具合で現代のムードにチューニングした、って感じだろうか。イヴ・サンローランのLe Smokingと池田亮司を足して2で割ってから、Libertinesとか最近ならBar Italiaみたいなロンドンのインディーシーン特有の、シニカルなユーモアを振りかけたみたいな、そういうムードだなあ、と感じた。
このブランドはかっこいいとか、あのデザイナーはかっこいいとか、もちろん0ではないけれどそういういわゆるブランド単位での会話ってどう考えてても減ってきてて、それよりかはお前の好きな女、好きな男の趣味を語ろうぜ、みたいに、いま君は何が好きなの?みたいな、好きな異性のタイプくらい堂々と答えろよ、みたいな、九十九由基みたいな、ケツとタッパがデカイ女がタイプです、みたいな、いま目の前で手に取った洋服を選ぶきっかけを紐解いていったり、社会のムードと自分のムードを俯瞰視して比較してみたり、そういう会話がスタンダードになってきた。
刺激・ジャンキー、もはやスタイリストの枠組みを超えている鉄人、猪塚さん、Mon Mon Houseでお馴染みモンちゃんことモンロー、先日の"Ghost"のビジュアルも手がけてくれたSound Sports / I SHIIの石井くんが仕掛けるSPYSY。世代も育ちも違う3人が、いま自分達のムードってこんなんだよね、あなたたちはどうですか?って投げかけてくれたものは、同調も反発も、どちらにせよ新たなリアクションを生み出す刺激(スパイス)になる。
SPYSY POPUP @ Mukta / Sal
9.13(SAT) - 9.30(TUE)
*9.14(SUN) - Popup Reception with Sunday Wine Club
17:00 ~ 22:00
14日にはNofasa 店主 上村氏に再びお越しいただき、POPUPに合わせたワインサーブレセプションを行います。どうぞお一人でもお友達とでもカップルでも、お気軽にお越しください。
明日13日から月末までの期間、お裾分けしていただいたカプセル・コレクションを販売します。返送しないでくださいと猪塚さんに言われたので、数は限られていますが、たくさん普段とは異なる刺激を受けてもらえると嬉しいです。
よろしくお願いします。
イタイ