Diary 181 - 蕎麦屋のカツ丼
Diary 181 - 蕎麦屋のカツ丼オーダーメイドのシャツメーカーを背景に持つ、スペイン、マドリードのレーベルCamisas Manolo。このレーベルでは、レディメイド(=既成服)で、間口の広い現代的なシャツを作っている。
そんなCamisas Manoloが作ったコットン・ウールのニットシャツ。蕎麦はもちろんのこと、自家製の出汁の効いたカツ丼も評判がいい蕎麦屋の、そのカツ丼みたいな感覚。シャツメーカーの経験、バックグラウンドという出汁が染み渡ったニット素材のシャツ。
僕らは服屋として、餅屋の餅、蕎麦屋の蕎麦、靴屋の靴、シャツ屋のシャツを愛する気持ちはもちろん持っている。だけど、餅屋のパン、蕎麦屋のカツ丼、靴屋のベルト、そして、シャツ屋のニット、は気になりません?少なくとも、蕎麦屋でカツ丼や町中華でカレーを食べちゃうような僕は、そんな、十八番以外のものにもなぜか惹かれる。僕は、シャツの香り引き立つニットに魅せられている。Alluminio。ポロシャツとカーディガンの間みたいな感じ。蕎麦屋では巻けなさそうな、スラックス調のエプロンを巻いて。
Classic Green。カジュアルな装いにメンズではあまり見かけないビビットなカラーを差した途端、フレッシュな風が吹く。
黒はピタッとSサイズ。ニットシャツはタイトでも着用感のストレスもない。アイロンも不要だし、ガンガン洗える。
Camisas Manolo / Knitted Shirts - Alluminio , Classic Green , Nero
襟型はブランドらしいワイドカラーシャツの形がベースになっており、スリムなシルエット。裾はスクエアカット。
ヨシダユウキ
P.S.
今の時代、スーツやシャツをオーダーするという人は、それほど多くはないと思う。けれど、餅は餅屋的なドレスシャツを作るメーカーは変わらずある。例えば、「Charvet」や「Turnbull&Asser」などの名門シャツメーカー。かっこいいドレスシャツを作るシャツメーカーだけど、間口は決して広くはない。結婚式や成人式など、オケージョン(スーツ着用が推奨される)シーンにおいては、それらのシャツはハレの場を飾ってくれる重要なピースだろう。ただ、あくまで、そういった場があってという感じがする。反面、同じシャツメーカーという背景を持っていても、Camisas Manoloのシャツやニットは、なんでもない日にも自分の心の中を少しだけドレスにしてくれる、日常に寄り添ったアイテムだと思う。
「Charvet」- 1838年にフランスで創業した世界最古のシャツメーカー。現在のドレスシャツ(フォーマルなシャツや、いわゆるワイシャツ)の形を生み出したと言われている。裾のスクエアカット、脇には10cmほどのスリット。襟腰は低めでコンパクト、控えめな開きの襟。見る人が見れば一発でわかるディテールが特徴的。

「Turnbull&Asser」- イギリスで130年続く、英国王室御用達の名門シャツメーカー。2人のシャツ職人によって立ち上げられた。イギリスのドレスシャツといえば、のイメージを作り出したメーカーである。バキバキの襟はネクタイを締めた後、襟を返すのも困難なほど。それゆえ、革靴のようなシャツと呼ばれることもあり、着れば着るほど馴染むシャツ。
公式ホームページを開いたところ一番に表示されたのはカットソーだった。蕎麦屋のカツ丼。