Diary 179 - アホみたいなバッグ
Diary 179 - アホみたいなバッグアホみたいなスカーフ、ソールド。ということで、今日も今日とてレザーです。夏も飽きたところでアホみたいなバック・パックが届きました。というか、届いてました。アーミー・グリーンの染めレザー。デザイナー本人のノリと感覚でヴィンテージのピンズやバッジで一点ずつカスタムされた、キッズ・サイズのバック・パック。川西さんはよくとてつもなくでっかいバック・パックとか、とてつもなくちっちゃいバック・パックとかよく背負っているけれど、そういう、普通のものがただでっかくなったりちっちゃくなったりするの、アホで可愛いよなって思う。
やばい!とか、最高!とかで片付けるのもいいんだけど、そこまで煽りたいわけではない。ファッションってこういう楽しさだよな、って純粋に思わせてくれるアイテムとして楽しんでもらえたら嬉しいし、今自分が素直に欲しいと思えるモノだから、買わなくてもそういう感覚をインスタントにゲトってもらえるだけでいいし、その感覚をインスタントでなくしたい人に買ってほしい。
LES SIXの服作りを因数分解するのが好きだ。つまり、アカデミック・ファッション・DJである川西氏の単に曲と曲を繋ぐだけではない、最後にとんでもなく汗臭い思想を持ち込む、そういう選曲を、一つ一つ理由を紐解いていって、そのピュアな汗臭い思想がどこにあるのか、それを探す作業が好きだ。シャイ・ボーイのデザイナーは、理論武装でその汗臭い思想を隠したり、汗臭い思想で論理を隠したりする。それを露わにしてやりたい、なんて思う。
古い友人がチープなイースト・パックや、コム・デ・ギャルソンのサックをよく背負っている。服装によって、片掛けにしたり、両掛けにしたり、あれはきっと狙っている。僕はバック・パックを片掛けで持つことがほとんどだけど、童心にかえってこのアホみたいなバック・パックを両方の肩にしっかり背負って、弾むように歩きたいんだ。
イタイMR IT.のデニム・シャツ、ウィリアムのパンツ、ミシマ、アホみたいな眼鏡と、アホみたいなバック・パック。価値があるのかないのかよくわかんないけど、自分は好き、みたいなものに自分の有意義な時間を使いたい。